オークランド港

その9:ニュージーランド再上陸編 (12/31〜1/1)


●機上で新年

 さて、我々の乗ったニュージーランド航空の飛行機は、12月31日の午前3時半にパペーテを飛び立ち、約5時間のフライトの後、オークランド国際空港に到着します。ところが、この間に日付変更線というものがあるため、オークランドに着いたときには既に1月1日の朝になっているという妙なことが起こってしまいます。さて、私たちはどこで「あけましておめでとう」と言えばよいのでしょうか。日付変更線を越えるのは離陸後2時間ぐらいだから、その瞬間が年越しなのかなあ、なんて思いつつ着席します。しかしなにしろ午前3時半、最初の機内映画も始まらないうちから私たちはすっかり熟睡。どうやら日付変更線を越えたときにも特にアナウンスなどもなかったようで、目が醒めたときには元日の朝、今年最初の朝食が運ばれてくるところでした。

 行きとは違って、今回はオークランドで一泊するので、ちゃんと荷物をピックアップしてから入国します。ニュージーランドの税関は食べ物の持ち込みに厳しいことで有名なのですが、おみやげのジャムをいっぱい入れているのに「ま、いっか」と特に申告せずに通ろうとしたら、何を怪しまれたのか、荷物を開けさせられてしまいました。税関職員は大量のお土産に驚きつつ、案の定ジャムを見つけて「これは何だ?」と詰問。こちらがオロオロしていると、「蜂蜜は入っていないか」と追い討ちをかけてきます。どうやら蜂蜜を持ち込むのは本当にヤバいようですが、幸いジャムだけだったのでそう答えると、"Don't cheat next time(次はインチキするなよ)"と厳しい顔で言われて、どうにか解放してもらうことができました。

 さて、行きにも立ち寄って勝手知ったるオークランド、さっそく空港バスでダウンタウンのホテルに向かいます。中心街に差し掛かったところで今夜の宿であるシェラトンに到着。さすがにまだ朝10時前ということでチェックインはできず、とりあえずレストランで朝食。11時頃にもう一度フロントで聞いてみると、もう部屋の準備ができているということで、さっそくチェックインさせてもらいました。

●オークランド市内観光

マオリの踊り オークランド博物館  さて、今日一日を有効に使うべく、さっそく出発です。まずはホテルの近くにある"Domain"という公園に行ってみることにします。10分ほど歩くと入口に到着。かなり広そうです。散歩気分でのんびり歩きながら、小高い丘の上にあるオークランド博物館(写真左)を目指します。博物館の展示はなかなかのもので、マオリ文化の展示から始まり、自然科学から第二次世界大戦(ニュージーランドも出兵したって知ってた?)に至るまで幅広くフォローしています。マオリの踊りを見せてくれるショーもありました(写真右)。ショーでは、「アメリカから来た人!」「日本から来た人!」といった具合にお客さんを盛り上げてくれるのですが、さすが観光立国、ずいぶんいろんな国のお客さんがいました。で、お客さん参加コーナーもあったりなんかして、なかなかこなれた30分ほどのショーでした。その後もしばらく展示を見ていると、職員のおじさんに話し掛けられて、マオリの言葉をいくつか教えてもらいました。うーんタヒチ語と似ている。ポリネシアと呼ばれる地域は、タヒチ、ニュージーランド、ハワイを頂点とする三角形に広がっているので、タヒチ語、マオリ語、ハワイ語はとても似ているのです。

船から見た景色  博物館を出たら、おなかが空いてきました。とても広い公園を脱出してバス通りに出ると、バスで"Queen Elizabeth II Square"というところに移動してみました。港の近くで、オークランドで一番栄えているところらしいのですが、元日ということもあってか、わりと閑散としています。結局露天で買ったハンバーガーで腹を満たし、今度は船で対岸のデボンポートへ。約20分で着いたこの街は、小さいながらもお洒落なお店が多く、観光客が多いせいか、なかなか賑わっています。街を横切って歩いていくと、Mt. Victoriaという山とは名ばかりの丘があって、あっという間に登れてしまうのですが、ここから見るオークランド市街、そして反対側に広がる海と島々の風景は、一見に値するといえましょう。なるほどこの街が、"City of Sails"と呼ばれるのも理解できます。我々のオークランド市内観光一押しスポットです。しばらく景色を味わってからデボンポートに戻り、来たときと同じ船でオークランドに戻りました。写真は帰りの船から見たダウンタウンです。スカイタワーがそびえたっているのが見えますね。

 オークランドに戻ったら、お土産屋さんをちょっと覗いたりしながら、そのスカイタワーへ向かって歩いていきます。とりあえずタワーとか展望台とかがあったら上っておかないと満足できないのが私の性格なのです。よくある展望タワーですが、やはり上から見る景色は違うなあ、と満足します(床がガラス張りになってるところもあって、ちょっとスリルがあります)。バンジージャンプの飛び下り台もありますが、残念ながら今日はやっていない模様。時刻はもう夜の8時近いのですが、日が長いせいでまだ暗くなりません。もう少し待っていれば夕陽と夜景が見られるかな、とも思いましたが、さすがに疲れてきたので、それは諦めることにしました。タワーを出て、すぐ近くのタイ料理屋さんで夕食。ホテルのシャトルバスで帰ってきて、あとは帰国の日を待つだけとなりました。


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